1 定義を覚える
定義はきちんと覚えてください。数学の世界では、定義は守るべき重要な約束ですから、これを守らないといつまでたっても数学ができるようになりません。
1つの定義をきちんと覚えたら、数学の世界に第1歩を踏み入れたといえます。高校までの数学では覚えるべき定義の数はそれほど多くありません。
例えば、素数の定義、内積の定義、微分可能の定義などがあります。このような基本的な定義を1つずつ正確に覚えてください。 |
2 定理を覚え、定理の証明ができる
定理はきちんと覚えてください。定理の証明もできるようにしてください。
定理の証明ができないままだと、いつかその定理は忘れます。
定理は自分で証明できるまで理解してください。そうすると問題を解く時、定理の使い方がよく分かってきます。 |
3 公式を覚え、公式の証明ができる
公式はきちんと覚えてください。そして必ず自分で公式が導けるようにしてください。
公式が曖昧なままでは問題を自由に解くことはできません。また、入試を突破するためには、できる限り時間の節約をしなければいけません。公式は必ず覚えてください。そして公式の証明もできるようにしてください。 |
4 論理的思考力を付ける
論理的思考力というのは、「AならばB」かつ「BならばC」のとき「AならばC」
というような数学的に正しい論理展開ができる能力をいいます。
論理的思考力を付けるためには、同値、必要条件、十分条件の考え方をきちんと身に付ける必要があります。
また、これらと集合の関係との対応をきちんと理解しておく必要があります。
論理的思考力を付けるための第1歩は、教科書や参考書の例題にある解答の書き方をまねて解答を書くようにすることです。
そうするとだんだん解答の書き方が分かり、論理的思考力が身に付いてきます。 |
5 典型的な問題の解法を覚える
大学入試で出題される問題の多くは、典型的な問題です。典型的な問題は、入試問題集や参考書などの例題に多く取り上げられています。
これらの問題には特に注意を払ってその解法を覚えてください。基本問題と典型的な問題が解けるようになれば、入試の第一関門は突破できたといえます。 |
6 問題を解く発想法を身に付ける
数学の問題を解くための発想法はそれほど多くはありません。
例えば、「奇数と偶数で場合分けする」、「同値な問題に置き換える」などが代表的な発想法です。証明問題では、「対偶、背理法、数学的帰納法を利用する」、図形問題では、「対称性を利用する」などです。
入試問題には、数学的センスを必要とする問題、どこから手を付けてよいか分からない問題など、難問が出題されることがあります。これらの発想法を身に付ければこのような難問を解く力が付いてきます。 |