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た時には、雪だるまを作って遊んだりします。「七転び八起やおき」な
どのことわざもだるまさんを指したものです。群馬県の高崎では、
毎年、年の初めにダルマ市が開かれ、だるまさんをかたどった人形
が、縁起物えんぎものとして、多くの人々に求められています。
 このように多くの人々から「だるまさん」として親しまれている
人が達磨で、仏教の一つの派である禅宗を開いた人です。そのため、
禅宗では、達磨を初祖しょそと呼んで尊敬しています。
 達磨はインドに生まれ、五世紀後半から六世紀頃に生きた人です。
釈尊しゃくそんが悟った真理を代々受け継いできた二十八代目の僧です。
 
生の確かな指針となるものです。私はここで、禅僧の生きてきた姿
を、一人の人間の苦しみや喜びとして、広く世の中の人々に紹介し
たいと思います。
 第一回目は、達磨を取り上げます。
 達磨の名前は、「だるまさん」として、子供の頃から私たちの身
近にとけ込んでいます。たとえば、子供の遊びにも、「だるまさん、
だるまさん、にらめっこしましょ。笑うと負けよ。あっぷっぷ。」
とか、かくれんぼなどで鬼となった者が、十を数えるかわりに、
「だるまさんがころんだ」、と言ったりしています。また、雪が降っ
 
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